世界侵略:ロサンゼルス決戦

映像、音響、俳優、ドラマすべてにおいて抜け出ているところはないんですが、とにかく最初から最後までノンストップでぶっ放してくれて大変満足。特に、この手の映画にありがちな、くどい導入部分をすっ飛ばす潔さ。ラストもTVドラマの最終話みたいで、観ているコチラが恥ずかしくなりそうな展開でしたが、気持ちよく見終えるのは大事なことなので。★★★

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン

いやー期待以上のハチャメチャぶり。ストーリーとか役者の演技とか期待せずに、単なるアニメ実写化のプロモーションビデオとして観ると3D料金支払ったかいがあります。それほどラスト1時間の映像は目が釘付け。斬新なアクションがあまりなかったのが残念ですが。反面、前半は退屈でうっかり寝てしまいました。それにしても、ジョン・マルコヴィッチフランシス・マクドーマンドがよくこんな映画出ていますね。こんな映画でいい演技されてもなぁ。

ハリー・ポッターと死の秘宝2

なぜパート1と2に分ける必要があったのか?3時間超でもよいので1作品にまとめるべきではなかったのか?との疑問を抱くほどの傑作。ハリーポッターシリーズの最後を飾る作品としても大団円の素晴らしい締めくくり。すべてが気持ちいいほど決着して爽快感が味わえます。まぁ最後のシーンはなくてもよい付録みたいなものですが。主演の3人も少年少女の枠を越えつつ最終章までよく演じきったなと感心しきり。SFXの出来も素晴らしく、技術もここまで進歩したなぁと改めて感じさせます。でも、出来のよいシリーズものが終わるのは、さみしい限りですね。★★★★

コクリコ坂から

率直に言えば、思ったよりもよかったかなぁ。それぞれのキャラもしっかり描けているし、ストーリーも最後までテンポよく進みます。また当時の名曲をうまく散りばめていて、背景もきれいに描き込まれている感じ。でも普通なんですよねぇ。技術がしっかりしていることが逆に何か物足りなさを感じさせる結果になっている気がします。物語は予想に反して大人向きのメロドラマになっていくのだけど、途中途中にインパクトのある場面がほしかったな。★★

SUPER8

ETのオマージュとかの評判もあり少し期待が大きすぎたかな。時代背景上仕方ないのでしょうけど、全体的ななぜか古くさい映画に感じました。主演の男の子達と女の子は素晴らしいのですが、他の役者にアクセントが足らない感じ。途中も何となく中だるみだし。でも、ラストのシーンはとっても感動的。あのシーンだけでも観る価値ありかもです。★★★

まほろ駅前多田便利軒

直木賞受賞の同名小説は既読。読んだのが数年前だったからかもしれないのだけど原作とは異なる印象。主演の二人はかっこよくスタイリッシュで、特に行天役の松田龍平は確かにこんなイメージ!としっくりくる感じ。でも何かが足りない。原作は、物語全体に醸し出される緩い感じが好きだったのに、映画になると起伏がなく、何となくだらけてしまう。小説の映画化ってやっぱり難しいのね、と思わせる映画でした。

ブラック・スワン

これは完全にホラー映画。カメラと音楽が素晴らしくよく出来たホラーの演出で、途中迂闊にも直視できない場面も。監督の技術なのか脚本がよいのか、後半以降は単なるホラー映画に終わらず、主人公の精神的な闇の部分を見事に跳躍させてみせます。あまりに精神的にキツイ映画なので万人向けでないのが残念。「レオン」もそうですが、ナタリー・ポートマンは自分を輝かせてくれるよい映画に恵まれてますね。これも役者の才能の一つでしょう。★★